はじめに
2017年11月にFedora 27が登場しましたので、Fedora 26からアップグレードしてみることにしました。
この記事ではその顛末について書いていきます。
何事も起こらなければすぐに終わる…はずです。
まず、Fedora 26を最新版にする。
まずは、アップグレードの対象となるFedora 26を最新版にアップデートします。
その様子を動画で撮影してみました。アップデートの所要時間は約10分でした。
Fedora 27にアップグレード。
以下の手順でアップグレードします。SSDのドライブ上にrootパーティションを作成したサーバに対してインストールを行っていますが、インストールに要した時間は約2時間でした。
- root権限(以下、dnfの実行はroot権限の下またはsudoコマンドを使用して行います。)で以下のコマンドを実行し、Fedora 26の最新版のパッケージをインストールします。
# dnf update
なお、インストール対象のPCではアップデートの途中で以下のような「Chemical MIMEが認識できない」といったような意味のエラーメッセージが表示されますが、気にせずに先に進めます。Unknown media type in type ‘chemical/x-xyz’ - 以下のコマンドを実行し、dnf-plugin-system-upgradeパッケージをインストールします。
dnf install dnf-plugin-system-upgrade
- 以下のコマンド(*1)を実行し、Fedora 27の最新版のパッケージをダウンロードします。
[2018/05/21 追記] releaseverの後ろのバージョン番号が誤っていたので、修正しました。(´・ω・`)dnf system-upgrade download --releasever=27 - 以下のようなメッセージが表示されたら、迷わず”y”と入力し、Enterキーを押します。
Before you continue ensure that your system is fully upgraded by running “dnf –refresh upgrade”. Do you want to continue [y/N]:
- …と思ったら、以下のようなエラーが表示されてダウンロードに失敗してしまいました。
エラー:
Problem 1: package gnome-chemistry-utils-mozplugin-0.14.17-3.fc26.x86_64 requires gnome-chemistry-utils-libs(x86-64) = 0.14.17-3.fc26, but none of the providers can be installed
– gnome-chemistry-utils-libs-0.14.17-3.fc26.x86_64 does not belong to a distupgrade repository
– problem with installed package gnome-chemistry-utils-mozplugin-0.14.17-3.fc26.x86_64
Problem 2: package gnome-web-photo-0.10.5-9.fc24.x86_64 requires libjavascriptcoregtk-3.0.so.0()(64bit), but none of the providers can be installed
– webkitgtk3-2.4.11-5.fc26.x86_64 does not belong to a distupgrade repository
– problem with installed package gnome-web-photo-0.10.5-9.fc24.x86_64
Problem 3: package openlmi-software-0.6.0-4.fc24.x86_64 requires librpm.so.7()(64bit), but none of the providers can be installed
– rpm-libs-4.13.0.2-1.fc26.x86_64 does not belong to a distupgrade repository
– problem with installed package openlmi-software-0.6.0-4.fc24.x86_64
Problem 4: problem with installed package libvirt-snmp-0.0.3-7.fc24.x86_64
– package libvirt-snmp-0.0.3-7.fc24.x86_64 requires librpm.so.7()(64bit), but none of the providers can be installed
– package rpm-libs-4.13.0.2-1.fc26.x86_64 requires rpm = 4.13.0.2-1.fc26, but none of the providers can be installed
– rpm-4.13.0.2-1.fc26.x86_64 does not belong to a distupgrade repository
そこで、以下のコマンドを実行し、問題が発生しているパッケージをいったん削除します。# dnf remove gnome-chemistry-utils-mozplugin gnome-web-photo openlmi-software
再度、アップグレード用のパッケージのダウンロード用のコマンド(*1)を実行してみたのですが、以下のエラーが発生します。エラー:
Problem: problem with installed package libvirt-snmp-0.0.3-7.fc24.x86_64
– package libvirt-snmp-0.0.3-7.fc24.x86_64 requires librpm.so.7()(64bit), but none of the providers can be installed
– rpm-libs-4.13.0.2-1.fc26.x86_64 does not belong to a distupgrade repositoryスポンサーリンク
そこで、以下のコマンドを実行し、問題が発生しているパッケージをいったん削除します。# dnf remove libvirt-snmp削除後にもう一度、アップグレード用のパッケージのダウンロード用のコマンド(*1)を実行してみたところ、パッケージのダウンロードが無事開始されました。
- ここから、本題に戻ります。以下のコマンドを実行し、システムを再起動します。すると、再起動後に前の手順でダウンロードされたパッケージがインストールされます。
dnf system-upgrade reboot
- インストールが終わると、もう一度PCが再起動されます。
アップグレード後の起動確認。
PC再起動後の画面は以下のようになります。
うっすらとクラゲのようなものが描かれています。Fedora 26の時はちょっとおしゃれな感じでしたが、それに比べると簡素な感じの壁紙になっています。
まとめ
今回アップグレードの対象としたPC(自宅用サーバ)ではFedora 25から26へのアップグレード時にはMediaWikiを稼働させていたのですが、今回のアップグレードの前に別のサーバに移転したので、運用時における問題点の洗い出しは別途行う必要があります。
しかしながら、Fedora 26から27へのアップグレード時には上記のようにパッケージ間における依存性の問題が発生したので、別のPCへのインストール時に役立つ情報を得ることができたと思います。
例によってこの状態で当面の間動かしてみて、様子を見たいと思います。
この記事は以上です。