はじめに
先日購入した HP Elite Dragonfly G2 ですが…
画面も広くなり(「ディスプレイ」の「拡大/縮小」を推奨値の150%ではなく100%に設定すると文字は小さくなりますが、その分画面は広く使えます。)、かなりいい感じに使えております。
また、メモリ(RAM)を16GB搭載していてかなり余裕がありそうだったので…
VirtualBoxをインストールして、ゲストOSとしてFedora 35をインストールしてみました。
# 「なぜWSL2を使わないのか?」というツッコミはなしの方向でお願いいたします。
ゲストOS側でプロセッサを2個、メモリを6GBそれぞれ使う設定にしていますが、かなり余裕がありそうです。
一方で、課題もあります。
Fedoraを特別なオプションを設定せずにインストールして最初にログインすると↑のような画面になるのですが、何かアプリを起動するには…
- 画面左上の「アクティビティ」をクリックします。
- ↓の画面に切り替わりますので、画面上部の検索フィールドにアプリの名前を入れます。
- ↓の画面のように該当するアプリ名とアイコンの名前が表示されるので、それをクリックして起動します。
…のように操作する方法が一般的な方法なのではないかと思います。
しかし、特定のアプリを起動することがわかっているにも関わらず、上記の方法でログインの都度アプリ名で検索→アイコンをクリックする操作を行うのは手間がかかるだけですので、高い確率で使うアプリはログインとともに検索などの操作を行うことなく自動的に起動するように設定することで、操作効率の向上を図りたいところです。
そこで、Fedoraへのログイン時にGNOME TerminalとEmacsが自動的に起動するよう設定してみることにしました。
さっそく設定
GNONE Tweaksのインストール
GNOMEのデスクトップのカスタマイズを行うためにはGNOME Tweaksというツールが必要ですが、Fedoraのインストール時に特に設定をおこなわななかったせいかインストールがされていなかったため、以下のコマンドを実行します。
スポンサーリンク
すると…
のような出力表示とともにgnome-tweak-toolパッケージがインストールされます。
自動的に起動するアプリの設定
GNOME Tweaksがインストールできたら、起動するアプリをサクサクと設定していきます。
以下の手順で設定します。
- デスクトップ右上の「アクティビティ」をクリックします。
- 画面上部の検索フィールドに「Tw」と入力すると画面が以下のように切り替わり「Tweaks」が表示されます。
- 「Tweaks」をクリックすると、以下のようなウィンドウが表示されますので、「スタートアップアプリケーション」(下図の赤矢印)をクリックします。
- ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、「+」ボタン(下図の赤矢印)をクリックします。
- 以下のようなポップアップウィンドウが表示されますので、スクロールして「端末」(下図の赤矢印)を探し出してクリックして選択し、「追加」をクリックします。
- ポップアップウィンドウが消え、「端末」がスタートアップアプリケーションに追加されます(下図)。
- Emacsに対しても手順4-6を行うことで、スタートアップアプリケーションに追加します(下図)。
- いったんログアウトします。
ここでいったん動作確認。
ログアウトしたら再度ログインを行い、前節の設定内容が反映されているか確認します。
すると…
のような感じに表示されたので、
「これはうまくいったかな。」
と思いつつ、デスクトップの背景の部分をクリックすると…
と表示されました。
自動的にアプリを起動できるようになったようです。
ウィンドウの大きさを調整する(gnome-terminalだけ成功。)
前節の最後の画面が表示されれば一見うまく表示されているように思えますが、どちらのウィンドウもできればもう少し縦長にしたいところです。
そこで、ウィンドウの大きさも使いやすい大きさに設定してしまいます。
幸いなことに本記事で自動的に起動させようとしているアプリは2つとも大きさを設定するためのコマンドラインオプション(geometryオプション)を持っていますので、これを起動時のオプションとして設定する方法を探ります。
GNOME Tweaksの設定はHOMEディレクトリの下の .config/autostart の下に以下のような感じで格納されています。
上記のファイル中には”Exec=”で始まる行がありますので、(現物合わせではありますが、)以下のように geometry オプションを追加します。
- org.gnome.Terminal.desktop(コマンドラインオプションオプションが設定されていない行に対して追加): Exec=gnome-terminal --geometry=80×40
- emacs.desktop(設定が反映されないようです。): Exec=emacs --geometry 80×45 %F
追加できたら、いったんログアウトしてログインします。
すると…
といういい感じに縦長のウィンドウが2個表示されたので、
「今度はうまくいったかな。」
と思いつつ、デスクトップの背景の部分をクリックすると…
gnome-terminalは縦長になりましたが、Emacsの方は設定を反映させることができませんでした。
大きさがウィンドウマネージャによって調整されているようにも見えることと、最初は横長のウィンドウだったgnome-terminalを縦長のウィンドウにすることができたので、これ以上の調整は行わないことにしました。
まとめ
Linuxでデスクトップの設定をするのはかなり久々、かつFedoraで設定するのは初めてでしたが、設定を行うためにはGNOME Tweaksが必要であることに気が付くところがポイントな感じです。
なお、Waylandをデスクトップトップセッションとして使用している場合(Fedora 35+GNOME 41の組み合わせではデフォルトのデスクトップトップセッションとしてWaylandが使用されます。)、geometryオプションで表示位置の設定をしても無視されるようなので[1]、アプリのデスクトップ上における表示位置を指定していません。
表示位置の調整はウィンドウマネージャに任せることになるため、画面の大きさの設定によっては、
のように重なって表示されてしまう可能性もありますので、デスクトップの画面サイズを大きめの値に設定することでとりあえず回避することにしました。
この記事は以上です。