Fedora43から44へのアップグレード。

By | 2026年6月13日

はじめに

2026年4月28日にFedora44がリリースされました。

そこで、

  1. 自宅の1台の物理サーバ
  2. さくらインターネットのVPSで稼働している2台のサーバ群

(以上ここまでのサーバ及びサーバ群を総称して「PC群」、PC群に属するサーバを「PC」と書くことにします。)のFedora 43をFedora 44にサクサクとアップグレードすることにしました。

なお、Fedora43までアップグレードを実施していた「VirtualBox上のゲストOSとして稼働している3個の仮想サーバ群」については直近の利用状況を踏まえ、後日実施とすることにしました。

アップグレードの手順としては参考文献[1]に記載の手順におおむねしたがって実行します。

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事前作業

空き容量の確認

Fedora 44へのアップグレードの前にFedora 43を最新の状態にアップデートすることが必要ですが…

作業開始の前にバックアップを取ります。

バックアップ超重要です。

バックアップが取得できたら、root partition の空き容量を確認します(以下の実行結果は「自宅の物理サーバ」上での実行結果です)。

[panda@fedora ~]$ df -h /
ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
/dev/mapper/fedora-root 469G 308G 162G 66% /

 

いい感じにあいています。

インストールされているパッケージの数にもよりますが、10GBくらいの空き容量があればアップグレードできるのではないかと思います(※個人の感想です)。

空きが十分ではないかもしれないPCがあったので、/var/log/journalを削除後にlvextendコマンドとxfs_growfsコマンドを下記の通りに実行してファイルシステム自体のサイズを調整しました。

$ sudo lvextend -L+1G /dev/mapper/fedora-root
$ sudo xfs_growfs /dev/mapper/fedora-root

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カーネルのバージョン確認

次にLinuxのkernelのバージョンを確認します。

[panda@fedora ~]$ uname -a
Linux yukemuri 6.17.12-300.fc43.x86_64 #1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Sat Dec 13 05:06:24 UTC 2025 x86_64 GNU/Linux

 

アップグレード前のkernelのバージョンは6.17.12のようです。

ジャーナルの削除

/var/log/journalディレクトリの配下のファイルのストレージ使用量が2GBを超えていたPCが存在したため、当該のPCについては以下のコマンドを実行し、ジャーナルを削除しています。

$ sudo journalctl --vacuum-time=1day

 

Fedora 43の最新の状態への更新

アップデート

アップデートの事前準備ができたら以下のコマンドを実行し、Fedora 43を最新の状態にアップデートします。

$ sudo dnf --refresh upgrade
(中略)
Transaction Summary:
Installing: 35 packages
Upgrading: 1084 packages
Replacing: 1095 packages
Removing: 5 packages
Skipping: 2 packages


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パッケージサイズ 3 GiB 、ダウンロードサイズ 3 GiB 。
完了後、2 GiB のサイズが利用されます(インストール 12 GiB、削除 10 GiB)。
Is this ok [y/N]:
(中略)
Complete!

 

アップデート用のパッケージのダウンロードが完了です。

Fedora 40から42までの最新の状態への更新ではすべて英語であった表示が一部日本語表示になりましたが、気にしないことにします。

パッケージのダウンロード時に発生した問題の修正

パッケージのダウンロード時に下記の問題が発生したので、当該パッケージは削除しました。

  1. Google Chromeの公開鍵はインストールされていないとのことでダウンロードが失敗したので、下記のコマンドを実行後にdnf refresh upgradeコマンドを再実行です。
    $ sudo dnf remove google-chrome-stable

     

  2. MongoDBでも公開鍵のチェックに失敗しているパッケージがあるようなので、下記のコマンドを実行後にdnf refresh upgradeコマンドを再実行です。こちらについてはMongoDB関連のパッケージを丸ごと削除してしまうため、データについてはバックアップの取得(デフォルトの設定の場合 /var/lib/mongo 配下)を強く推奨します。
    $ sudo dnf remove mongodb-database-tools

     

再起動


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アップデート用のパッケージのダウンロードが完了したら、以下のコマンドを実行して再起動します。

$ sudo reboot

 

再起動後にアップデート用のパッケージのインストールが実施され、ログインプロンプトが表示されると、アップデート完了です。

後始末(1回目)

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WordPressのいつものやつ

WordPressがインストールされていて、かつnginxとともに使用されている場合には、このページに記載の方法でWordPressがアクセスする可能性のあるファイルのownerをnginxに変更します。

データベースのアップグレード

ファイルのownerをnginxに変更した後に本Webサイトにアクセスしたところ、トップページの画面が表示されたので、データベースのアップグレードは実施しませんでした。

MongoDBのパッケージの再インストール及び6.0へのアップグレード

アップデート前のmongodb-database-toolsの削除時にMongoDB本体のパッケージも削除されたことと、MongoDB自体のアップグレードを実施したことがなかったので、MongoDBを5.0から6.0にアップグレードすることにしました。

下記の手順でアップグレードを実施します。

  1. /etc/yum.repos.d/mongodb-org.repoをバージョン6.0用の設定に変更します。今回のアップグレードより今までAmazon Linux2のリポジトリから取得するよう設定していたものをRHELのリポジトリから取得するように変更しています。設定例は下記の通りです。
    name=MongoDB Repository
    baseurl=https://repo.mongodb.org/yum/redhat/9/mongodb-org/6.0/x86_64/
    gpgcheck=1
    enabled=1
    gpgkey=https://pgp.mongodb.com/server-6.0.asc

     

  2. 下記のコマンドを実行します。この記事を最初に書いた時点(2026年6月)ではMongoDBのバージョンは6.0.28でした。
    $ sudo rpm --import https://pgp.mongodb.com/server-6.0.asc
    $ sudo dnf install mongodb-org
    $ systemctl daemon-reload
    $ systemctl enable --now mongod

     

  3. /etc/mongod.confのbindIpを「127.0.0.1」から「0.0.0.0」に変更して、保存します。

OpenVPN

OpenVPNのクライアントがサーバからの圧縮プロトコルの使用要求を受信すると接続を拒否する仕様となったため、サーバ側の設定(server.conf)から当該設定を下記の通り削除(コメントアウト)しました。

# compress
# push “compress”

 

kernelのバージョンの確認

Fedora 43を最新の状態に更新後、以下のコマンドを実行します。

[panda@fedora ~]$ uname -a
Linux yukemuri 7.0.11-100.fc43.x86_64 #1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Mon Jun 1 22:51:40 UTC 2026 x86_64 GNU/Linux

 

ついにKernelのバージョンが7.0になりました。

Fedora 44へのアップグレード

パッケージのダウンロード

Fedora 43を最新の状態にアップデートできたことが確認できたところで、Fedora 44へのアップグレードの作業に進みます。

まず最初に、以下のコマンドを実行します。

[panda@fedora ~]$ sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade
[sudo] panda のパスワード:
リポジトリの更新を読み込み中:
リポジトリを読み込みました。
パッケージ “dnf-plugins-core-4.10.1-6.fc43.noarch” は既にインストールされています。

Nothing to do.

 

次に、以下のコマンドを実行し、Fedora 44へのアップグレードに必要なソフトウェアパッケージのダウンロードを開始します。

(※NVIDIAのドライバは使っていないため、inttfリポジトリはenableにしていません。)

[panda@fedora ~]$ sudo dnf system-upgrade download --refresh --releasever=44 --allowerasing
(中略)
Transaction Summary:
Installing: 115 packages
Upgrading: 4363 packages
Replacing: 4397 packages
Removing: 11 packages
Downgrading: 13 packages

パッケージサイズ 8 GiB 、ダウンロードサイズ 8 GiB 。
完了後、722 MiB のサイズが利用されます(インストール 23 GiB、削除 22 GiB)。
Is this ok [y/N]:
(中略)
オフライン トランザクションを検証中
OpenPGP キー 0x6D9F90A6 をインポート中:
UserID: “Fedora (44)
識別子: 36F612DCF27F7D1A48A835E4DBFCF71C6D9F90A6
提供元: file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-fedora-44-x86_64
Is this ok [y/N]:
キーが正常にインポートされました。
(中略)
オフラインで実行するためにトランザクションを保存しました。トランザクションを実行するには、`dnf5 offline reboot` を実行してください。トランザクションをキャンセルし、ダウンロードしたファイルを削除するには、`dnf5 offline clean` を実行してください。
完了しました!

 

再起動とアップグレード

前節の最後のコマンドの実行結果のメッセージの指示に従い、下記のコマンドを実行します。

Fedora 41へのアップグレードまでとは別のコマンドになっていますね。

$ sudo dnf5 offline reboot
[sudo] panda のパスワード:
The system will now reboot to upgrade to release version 44.
Is this ok [y/N]:

 

再起動後にアップグレードが実施されます。

毎度のことではありますが、アップグレード処理には時間がかかります。手元のPC群では最大で25分程度を要しました。

kernelのバージョンの確認

アップグレードが完了したら、ログインしてアップグレード後の kernel のバージョンを確認します。

[panda@fedora ~]$ uname -a
Linux yukemuri 7.0.11-200.fc44.x86_64 #1 SMP PREEMPT_DYNAMIC Mon Jun 1 22:50:37 UTC 2026 x86_64 GNU/Linux

 

Fedora 44へのアップグレード後のkernelのバージョンは7.0.11になっていますね。

アップグレード後の後始末

WordPressのいつものやつ

WordPressがインストールされていて、かつnginxとともに使用されている場合には、このページに記載の方法でWordPressがアクセスする可能性のあるファイルのownerをnginxに変更します。

nuc_led

nuc_ledモジュールはこちらに書いた手順で手直しを実施したものをインストールしました。

この記事を最初に書いた時点(2026年6月)では動作上の問題は特にないようです。

Python3

Python3のバージョンは3.14.5でしたので、Python3パッケージのインストールは不要です。

MariaDB

OpenVPNがクライアント割り当てるIPアドレスが変わったため、アクセス権限を一部調整しました。

壁紙

下記のコマンドを実行して、壁紙をインストールしました。

$ sudo dnf install f44-backgrounds

 

動作確認

最後に動作確認を実施し、動作に問題がなさそうであることが確認できました。

Fedora 44の壁紙は↓のような感じになりました。

目に優しい緑色基調の壁紙です。

まとめ

本Webサイトではおよそ半年に一度の恒例のイベントですが、Fedoraの新バージョンのリリースが職場の変わり目のタイミングと重なってしまったために、実施が遅れてしまったFedoraのアップグレードでした。

今回はOpenVPNの仕様変更に伴うMariaDBのアクセス権限の調整及びMongoDBのアップグレードの実施に伴うYUMリポジトリの設定変更を実施しました。

複数個所で大掛かりな設定変更を実施することとなりましたが、とりあえずアップグレードには成功したようです。

お疲れ様でした。

この記事は以上です。

References / 参考文献

  1. Upgrading Fedora Linux Using DNF System Plugin