はじめに
もともとノートPC(HP Elite Dragonfly G2)上でVirtualBoxを使っていてゲストOSとしてFedora 35をインストールしていたのですが、そのゲストOSのストレージサイズを不用意に広げてしまい、ノートPCのストレージ(1TB)に入りきらなくなる可能性が出てきました。
bootstrap中にダウンロードしたブロックチェーンの大きさが当初の予想以上に大きくなってきたことと、ストレージのI/Oの速度が遅くなってきたように感じるので、Tezosのノードを丸ごと別のPCの物理環境上に移転して、bootstrapを続行です。#tezos #blockchain#cryptocurrencies #lifeinyokohama
— pandanote.info (@Pandanote_info) February 22, 2022
途中でスナップショットを取得はしたものの、ストレージの残りの容量が少なくなってしまったせいか、削除もできなくなってしまいました。
ブロックチェーン恐るべしです。
そこで、このゲストOSは他のPCへ移動して、再度VirtualBoxのゲストOSとしてFedora 35をインストールすることにしました。
ついでに、再度インストールするFedora 35の仮想ストレージはNVMeとして設定しつつ、UEFIで起動させることができないか試してみることにしました。
事前準備
ゲストOSとしてFedora 35をインストールする前に、VirtualBoxのExtension Packをインストールします。
VirtualBoxのExtension PackはVirtualBoxのダウンロードページからダウンロードできますので、ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストールします。
なお、インストールしないでNVMeの仮想ストレージを作成するように設定してからゲストOSのインストールを始めようとすると、以下のようなエラーメッセージが表示されて、インストールに失敗しますので、事前にインストールするのがおすすめです。
Fedora 35のセットアップ
仮想マシンの作成
以下の手順で仮想マシンを作成します。
- VirtualBoxを起動します。
- 「Oracle VirtualBox マネージャー」ウィンドウが表示されますので、メニューバーより「仮想マシン」→「新規」と選択します(下図)。
- 「仮想マシンの作成」ウィンドウが表示されますので、「名前」を適当に設定しつつ、「タイプ」は「Linux」をバージョンは「Fedora (64-bit)」と設定し、「次へ」ボタンをクリックします(下図)。
- 「仮想マシンの作成」ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、ホストOSのメモリ量の半分くらいに設定し、「次へ」ボタンをクリックします(下図)。
- 「仮想マシンの作成」ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、「仮想ハードディスクを作成する」を選択後、「作成」ボタンをクリックします(下図)。
- 「仮想ハードディスクの作成」ウィンドウが表示されますので、「VDI」を選択後、「次へ」ボタンをクリックします(下図)。
- 「仮想ハードディスクの作成」ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、「可変サイズ」を選択後、「次へ」ボタンをクリックします(下図)。
- 「仮想ハードディスクの作成」ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、ホストOSのストレージ容量の10%くらいの大きさに設定し、「作成」ボタンをクリックします(下図)。
- 「Oracle VirtualBox マネージャー」ウィンドウが消去され、仮想マシンが作成されます(下図)。
ストレージ及びUEFI起動のための設定
仮想マシンが作成できたら、以下の手順でストレージ及びUEFI起動のための設定を行います。
- 「Oracle VirtualBox マネージャー」ウィンドウ上の設定を行う仮想マシンをクリックし(下図の赤矢印(a))、「設定」ボタン(下図の赤矢印(b))をクリックします。
- 「設定」ウィンドウが表示されますので、「ストレージ」(下図の赤矢印)をクリックします。
- 「設定」ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、「コントローラー」(下図の赤矢印)をクリックし、タイプを「NVMe」に設定し、「ホストのI/Oキャッシュを使う」のチェックボックスにチェックを入れます。
- 「コントローラー: IDE」の下のCD-ROMメディアのようなアイコン(下図の赤矢印(a))をクリックしてから、「光学ドライブ」の右側に現れるCD-ROMメディアのようなアイコン(下図の赤矢印(b))をクリックするとポップダウンメニューが表示されますので、「ディスクファイルを選択」(下図の赤矢印(c))を選択します。
- ディスクファイルを選択すると、「設定」ウィンドウの表示が以下のように切り替わります。
- 「システム」をクリックします。すると、「設定」ウィンドウの表示が以下のように切り替わりますので、「マザーボード」タブ(下図の赤矢印(a))をクリックします。
- 上図の画面に表示が切り替わったことを確認後、チップセットを「ICH9」に設定し、「EFIを有効化(一部のOSのみ)」のチェックボックスにチェックを入れます。
- 「OK」ボタンをクリックし、ここまでの手順で行った設定を反映させます。
Fedora 35のインストール
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以下の手順でUEFI起動可能なFedora 35をインストールします。
ここからの手順では仮想マシンのマシン名が前節までのものとは変わっていますが、気にしない方向でお願いいたします。
- 「Oracle VirtualBox マネージャー」ウィンドウ上の設定を行う仮想マシンをクリック後、「起動」ボタン(下図の赤矢印)をクリックします。
- 以下の画面が表示されますので、「Fedora Workstation Live 35」を選択し、Enterキーを押します。
- 以下の画面に切り替わるので、少し待ちます。すると…
- 以下の画面に切り替わりますので、「Install to Hard Drive」をクリックします。
- 一般的なFedora 35のインストールと同様の方法でインストールします。
インストール状況の確認
Fedora 35のインストール後にログインしてdfコマンドを実行すると、以下のような出力結果が得られます。
[panda@fedora ~]$ df
ファイルシス 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
devtmpfs 4037508 0 4037508 0% /dev
tmpfs 4057984 0 4057984 0% /dev/shm
tmpfs 1623196 1476 1621720 1% /run
/dev/nvme0n1p3 52727808 2921572 48919660 6% /
/dev/nvme0n1p3 52727808 2921572 48919660 6% /home
/dev/nvme0n1p2 996780 153276 774692 17% /boot
/dev/nvme0n1p1 613184 14176 599008 3% /boot/efi
tmpfs 4057988 68 4057920 1% /tmp
tmpfs 811596 160 811436 1% /run/user/1000
ブートローダが格納されたパーティション(/boot/efi)が作成されていることが確認できます。
まとめ
セットアップが完了してしまった仮想マシンの起動の方法(例: BIOS→UEFI)や仮想ストレージの種類を変更することはあまり現実的ではないので、仮想マシンを作り直すときくらいしか起動方法の変更を試す機会はなく、確認作業自体がかなり難航する想定で作業を行いましたが、あまり手間をかけずに確認ができて良かったです。
起動方法の他にもチップセットをICH9に変えてみたり、仮想ストレージをNVMeに変更したりしているのでその分パフォーマンスが向上しているのかもしれませんが、それらの定量的な確認については別の機会に試すつもりです。
この記事は以上です。