はじめに
Fedora 30が2019年4月30日にリリースされました。
本Webサイトでも、6月あたりに29から30へのアップグレードを予定してはいますが、それまでの間はFedora 29のままで運用することとしています。
本Webサイトの運用上においては和暦を意図して使用することはないのですが、試しにFedora 29が稼働しているPC上でdateコマンドを(元号が表示できるオプション付きで)実行したところ…
まだ平成時代のままのようです…
ということで、Fedora 29(またはそれ以前のバージョンのFedora)からまだいろいろな事情でアップグレードできない/できればしたくない人のための令和対応について書きます。
対応の方法及び確認。
以下の手順で対応及び対応状況を確認します。
- root権限で以下のコマンドを実行し、glibcのアップデートを行います。
# dnf update glibc
- 以下のような感じの出力が表示されて、glibc及び関連するパッケージがアップデートされます。
Fedora Modular 29 – x86_64 5.5 kB/s | 8.1 kB 00:01
Fedora Modular 29 – x86_64 – Updates 5.0 kB/s | 3.6 kB 00:00
Fedora 29 – x86_64 – Updates 2.9 kB/s | 3.6 kB 00:01
Fedora 29 – x86_64 7.2 kB/s | 8.2 kB 00:01
依存関係が解決しました。
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Package Architecture Version Repository Size
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アップグレード:
glibc x86_64 2.28-27.fc29 updates 3.8 M
glibc-all-langpacks x86_64 2.28-27.fc29 updates 25 M
glibc-common x86_64 2.28-27.fc29 updates 802 k
glibc-devel x86_64 2.28-27.fc29 updates 1.0 M
glibc-headers x86_64 2.28-27.fc29 updates 466 kトランザクションの概要
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アップグレード 5 パッケージダウンロードサイズの合計: 31 M
これでよろしいですか? [y/N]: y
パッケージのダウンロード中です:
(1/5): glibc-common-2.28-27.fc29.x86_64.rpm 3.1 MB/s | 802 kB 00:00
(2/5): glibc-2.28-27.fc29.x86_64.rpm 3.6 MB/s | 3.8 MB 00:01
(3/5): glibc-devel-2.28-27.fc29.x86_64.rpm 1.2 MB/s | 1.0 MB 00:00
(4/5): glibc-headers-2.28-27.fc29.x86_64.rpm 918 kB/s | 466 kB 00:00
(5/5): glibc-all-langpacks-2.28-27.fc29.x86_64. 8.3 MB/s | 25 MB 00:03
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合計 8.1 MB/s | 31 MB 00:03
トランザクションの確認を実行中
トランザクションの確認に成功しました。
トランザクションのテストを実行中
トランザクションのテストに成功しました。
トランザクションを実行中
準備 : 1/1
アップグレード中 : glibc-all-langpacks-2.28-27.fc29.x86_64 1/10
アップグレード中 : glibc-common-2.28-27.fc29.x86_64 2/10
scriptletの実行中: glibc-2.28-27.fc29.x86_64 3/10
アップグレード中 : glibc-2.28-27.fc29.x86_64 3/10
scriptletの実行中: glibc-2.28-27.fc29.x86_64 3/10
scriptletの実行中: glibc-headers-2.28-27.fc29.x86_64 4/10
アップグレード中 : glibc-headers-2.28-27.fc29.x86_64 4/10
アップグレード中 : glibc-devel-2.28-27.fc29.x86_64 5/10
scriptletの実行中: glibc-devel-2.28-27.fc29.x86_64 5/10
scriptletの実行中: glibc-devel-2.28-26.fc29.x86_64 6/10
整理 : glibc-devel-2.28-26.fc29.x86_64 6/10
整理 : glibc-headers-2.28-26.fc29.x86_64 7/10
整理 : glibc-common-2.28-26.fc29.x86_64 8/10
整理 : glibc-2.28-26.fc29.x86_64 9/10
整理 : glibc-all-langpacks-2.28-26.fc29.x86_64 10/10
scriptletの実行中: glibc-all-langpacks-2.28-26.fc29.x86_64 10/10
scriptletの実行中: glibc-all-langpacks-2.28-27.fc29.x86_64 10/10
scriptletの実行中: glibc-all-langpacks-2.28-26.fc29.x86_64 10/10
scriptletの実行中: glibc-common-2.28-27.fc29.x86_64 10/10
検証 : glibc-2.28-27.fc29.x86_64 1/10
検証 : glibc-2.28-26.fc29.x86_64 2/10
検証 : glibc-all-langpacks-2.28-27.fc29.x86_64 3/10
検証 : glibc-all-langpacks-2.28-26.fc29.x86_64 4/10
検証 : glibc-common-2.28-27.fc29.x86_64 5/10
検証 : glibc-common-2.28-26.fc29.x86_64 6/10
検証 : glibc-devel-2.28-27.fc29.x86_64 7/10
検証 : glibc-devel-2.28-26.fc29.x86_64 8/10
検証 : glibc-headers-2.28-27.fc29.x86_64 9/10
検証 : glibc-headers-2.28-26.fc29.x86_64 10/10アップグレード済み:
glibc-2.28-27.fc29.x86_64 glibc-all-langpacks-2.28-27.fc29.x86_64
glibc-common-2.28-27.fc29.x86_64 glibc-devel-2.28-27.fc29.x86_64
glibc-headers-2.28-27.fc29.x86_64完了しました!
- dateコマンドを実行し、結果を確認します。
[panda@pandanote.info ~]$ date +%Ec
令和元年05月01日 12時35分41秒 - 令和時代が始まります。
なお、他のFedora 29がインストールされているPCでの実行結果は以下のような感じになりました。
まとめ
上記の結果より、glibc-2.28-27.fc29.x86_64以降で新元号(令和)に対応しているようです。
これからFedoraを新規にインストールする場合には、Fedora 30(またはそれ以降の最新版)をインストールした方が良いと思いますが、すでに運用中のシステムを人柱上等な感じでアップグレードしてしまって、何か問題が起きると自力での対応を迫られてしまう恐れがあります。そのような事情等でFedora 30(またはそれ以降の最新版)へのアップグレードが難しい場合にはこの記事の方法でアップグレードするとあと数ヵ月くらいであれば持ちこたえることができると思います。😁
この記事は以上です。