Upgrade Fedora 29 to 30: アップグレードのついでに永続化されたジャーナルを削除してみた。

By | 2019年5月12日 , Last update: 2020年12月31日

はじめに

少し前の記事で、

Fedora 29から30へのアップグレードは6月の予定です。」

と書きました。

これはなぜかといいますと、5月中はまとまった作業を取れる時間がなさそうなので、最初に自宅にあるFedora 29をインストールしたPC(2台)について先にFedora 30へのアップグレードを行って動作確認を時間をかけて行い、問題がないと判断したところで本WebサイトのFedoraのアップグレードを行うこととしたためです。

そこで、まずは自宅のPCにインストールされているFedora 29をFedora 30にアップグレードすることにしました。

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アップグレードの前に…

確認したこと

前回のアップグレードの際の経験に基づき、以下の確認を行います。

  1. rootパーティションの空き容量。
  2. アップグレードのためのパッケージのサイズの合計。

なお、アップグレードのためのパッケージのサイズの合計値はNUC(↓です。)では約3GBでした。

ジャーナルの削除

/var/log/journalのストレージの使用量を確認したところ、1GB近くになっていました。

そこで、今回は上記の確認作業に加えて、ジャーナルの削除を行うこととしました。

/var/log/journalに保存されていたジャーナルをroot権限で以下のコマンドを実行して削除しました。

# sudo journalctl --vacuum-time=1day

 

rootパーティションの領域の拡張

rootパーティション自体の領域ももう少し拡張しておいた方が良さそうですので、root権限でlvextendコマンド及びxfs_growfsコマンドを実行して拡張しておきます。

LVMの論理ボリューム(LV)を拡張してから、XFSのファイルシステムを拡張します。


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あいててよかったです。

なお、今回の拡張は以下のコマンドを2回ずつ実行しています(以下の実行例は2回目のものです)。

# lvextend -L +1GB /dev/mapper/fedora-root
Size of logical volume fedora/root changed from 20.05 GiB (5133 extents) to 21.05 GiB (5389 extents).
Logical volume fedora/root successfully resized.
# xfs_growfs /
meta-data=/dev/mapper/fedora-root isize=512 agcount=6, agsize=983040 blks
= sectsz=512 attr=2, projid32bit=1
= crc=1 finobt=1, sparse=0, rmapbt=0
= reflink=0
data = bsize=4096 blocks=5256192, imaxpct=25
= sunit=0 swidth=0 blks
naming =version 2 bsize=4096 ascii-ci=0, ftype=1
log =internal log bsize=4096 blocks=2560, version=2
= sectsz=512 sunit=0 blks, lazy-count=1
realtime =none extsz=4096 blocks=0, rtextents=0
data blocks changed from 5256192 to 5518336

 
上記のコマンドを実行することで、rootパーティションの容量を21GBに拡張しました。

rootパーティションの容量をファイルシステムをmountしたままサクサク拡張できるLVM+XFS様は偉大です。

Fedora 30へのアップグレード作業。

Fedora 30へのアップグレードは以下の手順で行います。なお、今回は出力については記録を取っていないため、実行したコマンドだけを記述します。

  1. root権限でシェルのコマンドプロンプトから以下のコマンドを実行します。今回のアップグレードでは、フォント関連のパッケージをダウンロードする際にエラーとなることがあったので、--allowerasingオプションを追加しています。
    # dnf upgrade --refresh
    # dnf install dnf-plugin-system-upgrade
    # dnf system-upgrade download --releasever=30 --allowerasing

     

  2. パッケージのダウンロードが始まりますので、しばらく待ちます。
  3. ダウンロードが終わったら、root権限でシェルのコマンドプロンプトから以下のコマンドを実行して、PCを再起動します。
    # dnf system-upgrade reboot

     

  4. 再起動時にパッケージのインストールが行われます。インストールが完了すると、ログインできるようになります。

アップグレードの結果の確認


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シェルのプロンプトから以下のコマンドを実行すると、アップグレードの結果を確認できます。

$ uname -a
Linux pandanote.info 5.0.13-300.fc30.x86_64 #1 SMP Mon May 6 00:39:45 UTC 2019 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux

 
うまくアップグレードできているようです。?

後始末や確認すべき事項など。

壁紙のインストール

壁紙は上記の作業ではインストールされないようですので、root権限で以下のコマンドを実行してインストールします。

# dnf install f30-backgrounds*

 
上記のコマンドを実行すると以下のパッケージがインストールされるようです。

  1. f30-backgrounds
  2. f30-backgrounds-animated
  3. f30-backgrounds-extras-base
  4. f30-backgrounds-extras-gnome
  5. f30-backgrounds-extras-kde
  6. f30-backgrounds-extras-mate
  7. f30-backgrounds-extras-xfce
  8. f30-backgrounds-gnome
  9. f30-backgrounds-kde
  10. f30-backgrounds-mate
  11. f30-backgrounds-xfce

さらに、この記事に書いた手順と同様の手順で壁紙を設定してみました。壁紙は複数設定できますので、もっともおしゃれそうなものを設定します。

以下のような感じのデスクトップ画面になります。

新元号(令和)対応。

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2019年5月1日より元号が「令和」に改められましたので、以下のコマンドを実行してみます。

[panda@pandanote.info ~]$ date +%Ec
令和元年05月12日 16時45分12秒

 
対応してますね。

nuc_ledカーネルモジュールのビルド及び動作確認。

この記事で書いたnuc_ledカーネルモジュールですが、kernelのバージョンが変わったため、以下の手順でビルド及び動作確認を行います。

  1. dkms.confのPACKAGE_VERSIONを1.0.1以降(例えば1.0.2)に変更します。
  2. root権限で以下のコマンドを実行します。
    # make dkms-install

     

  3. root権限で以下のコマンドを実行し、kernelにモジュールを認識させます。
    # modprobe nuc_led

     

  4. root権限で以下のコマンドを実行し、nuc_ledモジュールがロードされていることを確認します。nuc_ledモジュールがロードされていれば、以下の出力例のようにnuc_ledがロードされているモジュールのリストに表示されます。
    # /sbin/lsmod | grep nuc_led
    nuc_led 16384 0
    wmi 32768 3 intel_wmi_thunderbolt,nuc_led,wmi_bmof

     

まとめ

今回アップグレードしたPC(2台)にはWordPress及びMediaWikiはインストールされていませんので、それらに関連する確認作業はWebサイトとして運用している2台のPCのFedora 30へのアップグレードの際に行う予定です。

Webサイトとして運用している2台のPCのFedora 30へのアップグレードは6月に行う予定ですが、ストレージの空き容量が少々心配ではあります…

この記事は以上です。

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