はじめに
数式を3Dで表示してみようと思ったのですが、それには数式のSVGファイルを作成するのが一番手っ取り早そうだったので、自宅のPC(Windows 10)にTeX2img及びその前提となるソフトウェアパッケージとしてTeXLiveをインストールしてみました。
TeXLive 2016のインストール
TeXLiveについてはTeX Wiki の「インストール」の項に従い、以下の手順でTeXLive 2016をインストールしました。
- install-tl-windows.exeをダウンロードします。
- 上記のファイルをダブルクリックするとインストーラが起動するので、インストールします。インストール先としてはCドライブの直下を指定します。
以下この記事では、TexLiveはc:\texliveの下にインストールされているものとして記述します。
TeX2img 2.0.2のインストール及び設定
TeX2imgを使用すると、数式を画像ファイルに変換することができます。変換できる画像ファイルにはSVGフォーマットが含まれるので、いろいろなアプリケーションやツールで利用することができそうです。
BlenderにSVGファイルを取り込んで、くるくる回したりもできます↓
そこで、TeX2img 2.0.2を以下の手順でインストール及び設定します。
- 阿部さんのページからTeX2img 2.0.2(それよりも新しいものがある場合にはその版)のZIPファイルをダウンロードします。
- 手順1.でダウンロードしたZIPファイルを展開します。するとTeX2imgディレクトリが作成され、さらにその下に実行ファイル等を展開されます。
- 手順2.で展開したファイルをコンピュータ内の適当な場所に置きます。
- TeX2imgディレクトリの下にある TeX2img.exeをダブルクリックします。すると以下のようなポップアップが表示され、TeXLiveへのパスが設定されますので、内容を確認の上、「OK」ボタンを押します。
- 以下のような画面が表示されますので、メニューバーから「ツール」→「オプション」と選択します。
- 「基本設定」タブにある設定項目のうち、「LaTeX」のみXeLaTeXに変更します。あとの項目はお好みで設定します。設定が完了したら、「OK」ボタンを押します。
- 次にプリアンブルを設定します。手順5.の画面に戻り、メニューバーから「表示」→「プリアンブル設定ウィンドウ」と選択します。
- 「プリアンブルの設定」画面が表示されるので、右下にある「テンプレート」プルダウンリストから「XeLaTeX(和文)」を選択します。
- 以下のようなポップアップが表示されるので、内容を確認の上「はい」ボタンを押します。
とりあえず、なんか書いてみる。
動作確認も兼ねて、数式を画像ファイルに変換してみます。
前節の手順5.の画面に戻り、「TeXコードを直接入力」にチェックを入れ、その下のテキストフィールドに以下のように入力してみます。
入力ができたら、出力先ファイルにc:\pandanote\gaussian_integral.svgと入力し、「画像ファイル生成」ボタンを押します。
生成された画像をInkscapeで開くと、以下のように表示されます。
ここまでの手順により、LaTeXの数式をSVGファイルに変換することができます。
本記事は以上です。