初めての4K動画の編集 with AviUtl on Windows11

By | 2022年1月23日 , Last update: 2022年3月2日

はじめに

2021年8月にスマホを4K動画及び8K動画が撮影可能なASUSのROG Phone5(ZS673KS)に交換しましたが、交換後もしばらくの間は夜間に動画を撮影する機会が多かったことと、4K動画及び8K動画では夜間の撮影が難しそうだと感じていたこともあり、動画撮影時の解像度の設定はFHD(フルHD, 1920×1080)で撮影していました。

その後、たまたま昼間に動画が撮影できそうだったので試しに撮影モードを4K動画モードに設定して撮影してみたところ、1本の動画にまとめたくなる短尺動画を2本撮ることができました。

そこで、試しに撮影した動画をAviUtl(フルHDの動画を編集することが前提の設定となっているもの。)で編集することにしました。

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AviUtlをWindows11で動かしてみた。

AviUtlを含めた各種個人作業に使っているPCを新しいもの(HP Elite Dragonfly G2)に交換してから初めて動画の編集作業になるため、編集作業を始める前に、AviUtlがWindows11で動くかどうか確認してみます。

以下の手順で確認します。

  1. 交換前のPC(Windows 10)にあるAviUtlのディレクトリをそのままWindows 11のPCにコピーします(下図の例ではCドライブ直下にコピーしています)。
  2. aviutl100ディレクトリの下にあるaviutl.exe(下図の赤矢印)をダブルクリックします。
  3. 以下の画面が表示されることを確認します。

4k動画を編集してみた

AviutlがWindows11でも動きそうな感じであることが確認できたところで、4K動画を編集してみます。

編集しつつ設定

FHD動画の編集手順と同様の手順で編集を試みつつ、変更が必要な部分をサクサクと変更します。

  1. AviUtlを起動します。
  2. 「拡張編集」のタイムラインのウィンドウに編集に使用する動画をドロップします。
  3. 「新規プロジェクトの作成」ウィンドウが表示されますので、「読み込むファイルに合わせる」のチェック(下図の赤矢印)を外します。
  4. 画像サイズ及びフレームレートが入力できるようになりますので、画像サイズを「3840×2160」に変更します(フレームレートが60fpsの動画の場合は、フレームレートを「60」に変更しますが、ドロップした動画が30fpsのため変更していません)。変更ができたら内容を確認し、「OK」ボタンをクリックします(下図)。
  5. 「拡張編集」のタイムラインにドロップした動画が表示され、編集ができる状態となります。
  6. 2個目の動画を「拡張編集」のタイムラインにドロップします。
  7. 適当に編集します。

動画の作成

動画の編集が完了したところで…

エンコーディングを実行します。

1回目

メニューバーから「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張QSV出力」(下図の赤矢印)を選択してみます。

すると…


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となって、エラーメッセージとともに処理が終了してしまいました。

動画も作成されません。

2回目

エラーが出たので、設定を見直すことにします。

動画圧縮の規格としてH.264を使用したことがエラー発生の原因のように見えたので、以下の手順で動画圧縮の規格をH.265に変更します。

  1. メニューバーから「設定」→「圧縮の設定」→「プラグイン出力の設定」(下図の赤矢印)を選択します。
  2. 「プラグイン出力の設定」ウィンドウが表示されますので、出力プラグインに「拡張QSV出力」が選択されていることを確認後、「設定」ボタン(下図の赤矢印)をクリックします。
  3. 「拡張QSV出力」ウィンドウが表示されるので、カスタマイズできそうなところがないか確認します。
  4. 「拡張QSV出力」ウィンドウの左上にある「出力」のフィールド(下図の赤矢印)を「H.264 / AVC」から「H.265 / HEVC」に変更します。
  5. 「拡張QSV出力」ウィンドウ(上図)の右下にある「OK」ボタンをクリックします。
  6. 「拡張QSV出力」ウィンドウが消去されますので、「プラグイン出力の設定」ウィンドウ(手順2の図参照)の「OK」ボタンをクリックします。

ここまでの設定を行ってプロジェクトファイル(拡張子が”.aup”のファイルです。)を保存することにより、次回以降のエンコーディング時には動画圧縮の規格としてH.265が使用されるようになります。

再度、メニューバーから「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張QSV出力」を選択してみます。

すると…


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となって、エンコーディングが正常に終了しました。

動画の確認

できあがった動画のプロパティを確認してみます。

フレーム幅が3840となっていること、及びフレーム高が2160となっていることが確認できます。

投稿

できあがった動画をInstagramに投稿してみました。


投稿した動画が再生できることが確認できました。

動画が正方形になってしまうのは気にしない方向です。

まとめ

ここまでの作業または手順が把握できていればAviUtlを使って4K動画の編集をすることができそうです。

この記事で4K動画の編集に使用したPC(HP Elite Dragonfly G2)のスペックは以下の通りです。

  • CPU: Intel(R) Core(TM) i7-1165G7 @ 2.80GHz
  • RAM: 16GB
  • ストレージ: 1TB SSD (M.2 PCIe NVMe)

AviUtlの「新規プロジェクトの作成」のポップアップで「読み込むファイルに合わせる」のチェックは外さず、そのまま作業を進めてもよいような気もしましたが、今回は「おまかせ」にはせずに明示的に設定することとしました。次回以降のエンコーディング作業の際に細かなチューニングを行うつもりでいます。

この記事は以上です。