はじめに
特殊関数の級数展開についての記事等を読み漁っているうちに、ディガンマ関数とガンマ関数の商の極限値の計算結果だけがさらっと書いてあるのを見かけました。
これがいまいち自明な結果じゃないような気がしたので、計算してみることにしました。
問題です。
というわけで、早速問題です。
を正の整数とするとき、( )式が成り立つことを示せ。 1 (1) なお、
はディガンマ関数 (2) である。
実は、(
サクサクと解いていきます。
まず、分母と分子に登場する
の場合
という関係がありますので、これをさらに
であることがわかります。
(
となります。(
となります。
の場合
実はディガンマ関数
という関係があります。そこで、これをさらに
となります。そこで、(
(
となります。
組み合わせてみます。
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(
(
分子の第2項は
また、分母については
となりますので、分母全体としては
よって、
となる。これは(
まとめ
なんか、どこかの大学院(大学ではありません、念の為)の入試に出そうな問題ですね。
「大学への数学」っていう雑誌がありますが、「大学院への数学」なんていう参考書もあります。
予備校の数学の先生が編集に加わっていて、大学合格後に一冊いただきました。
関数の級数展開をすると、思わぬところで
特殊関数が登場して途方に暮れそうになったときにこの記事を思い出していただけると幸いです。
この記事の本編は以上です。
付録
その1: 関数の留数と極
(
は
その2: での極限値 [2019/03/02追記]
この記事を書くためにこの記事も見直していたところ、
(
となります。
これは、(
よって、(