Amazon Web Services (AWS)の無料利用枠を使い始める直前に地味に知っておいた方が良いことn選

By | 2019年8月17日 , Last update: 2022年8月7日

はじめに

みんな大好きAmazon Web Services(AWS)をちょっと触ってみることにしました。

AWSといえば12ヵ月間の無料利用枠がすぐに思い浮かびますが…

この手のサービスやソフトウェアで無料というとこの記事この記事で使用したソフトウェアのようにあの手この手で有料のサービスやソフトウェアを使わせようとしてきます。

AWSもその例にもれません。

そこで、この記事ではAWSを使い始めて(この記事を最初に書いた時点(2019年8月)で)2,3日の時点ですでに見えてきた、無料枠を使い始める直前に地味に知っておいた方がよいことをいくつか書くことにします。

スポンサーリンク

地味に知っておいた方がよいことその1: 無料利用枠の利用期間の開始にはクレジットカードの情報が必要なこと。

AWSのFAQにも、

AWS をご利用いただくにあたり有効なお支払い方法の登録が必要となりますので、クレジットカードのご登録が必要となります。(後略)

…と書いてあることなのですが、AWSを使用する前にはクレジットカードの登録がほぼ例外なく必要になります。

実は今回使っているAWSのアカウント自体は3年前ほど前に作成を試みたもので、支払いのためのクレジットカードの情報をその時には入力せず、そのまま放置していました。

このたび、アカウントを放置したのを忘れていたまま再度AWSのアカウントの作成を試みたところ…

と表示されてしまって先に進めなかったために気がついた次第です(↑の画像はちょっとだけ加工しています)。

もう少し調べてみると、連絡先情報は入力をしていたことから、

「AWSのアカウントは作成していたものの、サインアップはしていない。」

という状態になっていたことがわかりました。


スポンサーリンク

そこまでわかったところで、次に気になるのが「無料利用枠」の開始時期ですが…

これがよくわからなかったです。(´・ω・`)

AWSのアカウント作成から12ヵ月なのか、それともサインアップ後12ヵ月なのかが、Google先生にいくらお伺いを立ててもよくわかりませんでした。

実際にはクレジットカードの情報を登録するとサインアップ手続きを完了することができて…

…のような

「サインアップしたことを確認しましたよ」


スポンサーリンク

的なメールが送られてきます。

メールの内容を確認してから、コンソールにサインインして「請求情報とコスト管理ダッシュボード」にアクセスすると、「アラート及び通知」の項目に、

と表示されるので、ただいまから12ヵ月にわたって、AWSの無料利用枠を思う存分enjoyできるのではないかと思います(※個人の感想です)。(`・ω・´)

地味に知っておいた方がよいことその2: t2.microのストレージは8GB未満には設定できない。

AWSの無料利用枠ではEC2が月間で750時間使用できます。

ただ、これにも制限があって、Amazon LinuxのEC2のインスタンスを作成する場合にはt2.microタイプのみが無料利用枠の範囲内であったり、ストレージは「すべてのEC2のインスタンスの合計で」1ヵ月間で30GBまでが無料利用枠の範囲内で、それを超えると有料となったりします。

「それならEC2のインスタンスがたくさん必要なら1個のインスタンスあたりのストレージの使用量を減らせばいいじゃない。」


スポンサーリンク

ということで、EC2のインスタンスウィザードの「手順4:ストレージ」の追加画面で、デフォルト値(8GB)から小さい値を指定すると…

となって、指定させてくれません。(´・ω・`)

「使用状況の上位無料利用枠サービス」の項におけるEC2のストレージの使用量の単位が[GB-Mo]になっているので、使わないストレージはこまめに終了させることによって使用量を抑制する手もありそうですが、意図せず放置してしまう可能性もありますので、慣れるまではEC2のインスタンスは3個までとしておいた方が安全そうです。

地味に知っておいた方がよいことその3:「使用状況の上位無料利用枠サービス」の項は使用開始からしばらく経過しないと表示されない。

「使用状況の上位無料利用枠サービス」は「請求情報とコスト管理ダッシュボード」画面の一項目として表示されますが、使用開始してから表示され始めるまでに時間を要するようです。

Cost Explorerも使用を開始してから以下のような画面が実際に表示されるまでに24時間以上かかりましたが…

「使用状況の上位無料利用枠サービス」の項が表示され始めるまでの間はリソースをどれだけ使っていて、リクエストをどれだけ発行しているのかを把握することができません。

ちょっと不安になったのでAWSのサポートに聞いてみたところ、「該当画面の反映はリアルタイムではなく、利用開始から反映までに時間がかかるので、もうしばらく待ってくれ(意訳)。」とのお返事をいただいたので、六本木ヒルズで食事をしながら待ってみることにしました。

「使用状況の上位無料利用枠サービス」の項は食事をしている間に表示されるようになったものの、使用開始から表示されるまでに24時間程度を要しました。

[2019/09/12追記] 48時間くらい前の状況が表示されることもわりと普通にあるようです。

以下のような感じで表示されます。

使用が開始できて急いで作業をしなければならないからと言って、EC2のS3のインスタンスを大量に立ち上げたりするとまだ何もしていないのに、

「いきなり無料利用枠突破!! 💳」

なんていうことになりかねませんので、「使用状況の上位無料利用枠サービス」の項が表示され始めるまでの間は最低限の作業にとどめておくのが無難であると思います。

また、状況の反映にも時間を要するようですので、インスタンスの追加などは一度にまとめて行うことを避け、できる限り回数を多くして、少しずつ行うのがよいのかもしれません。

まとめ

この記事では$n = 3$の場合についてお送りした$n$選シリーズでした。

あの手この手で有料のサービスやソフトウェアを使わせようとする中で必要なものを選択する作業は精神的に消耗しますが、サービスやソフトウェアを真剣に取捨選択するきっかけになる可能性はありますので、AWSを使い続けるのであればこの際真剣に検討するのも悪くはないのかなぁ、とは思います(前向き)。

日々のAWSライフのご参考にしていただけると幸いです。

この記事は以上です。

References / 参考文献