はじめに
人工知能(AI)や機械学習といえば超球が登場することが多いですが(※個人の感想です。)、超球の体積といえばヤコビアンということで、次元の直交座標から球面座標への変数変換のためのヤコビ行列(ヤコビアン)について書きます。
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次元の空間の点の座標の表現方法
次元空間の点の位置を次元の直交座標系の座標値で表すと…
と置くことができます。
一方で、同じ点を次元の球面座標系の座標値で表すこともできて、
と置くこともできます。
()式のと()式のの間には以下の関係が成り立ちます。
なお、()式の右辺は、
とまとめることができます。
ヤコビ行列を計算します。
をの関数と考えると、()式の関係よりヤコビ行列は以下のように計算できます。
()式の右辺の各成分は()式を用いると以下のように表すことができます。
()式より、()式の右上から左下の対角線のちょっと下の成分からさらに下側のほぼ半分の個数(厳密には半分よりも少ない個数ですが)の成分が0になることがわかります。
特に、列については成分から成分までは0になること、ならびにが現れる成分は第1行及び第2行の成分に限定されることから、()式の右辺は(),()式及び()式の結果より、()式の形式になっていると考えることができます。
ここでいったんまとめ。
ヤコビ行列を計算すると次は変数変換に必要な行列式(ヤコビ行列式)を計算することが一般的ですが、長くなりそうなのでここでいったんひと区切りとし、次の記事あたりで続きを書きます。
この記事は以上ですが、自分もよく参照している本を紹介しますので、よろしかったらご覧いただけると幸いです。