はじめに
ちょいと野暮な用事で正規分布に従う独立な確率変数の和と差の確率密度関数を計算しなければならなくなりそうなので、そもそもしっかり勉強していたのかどうかも思い出せませんが、思い出すことにしました。
なお、本記事では連続型の確率変数及び確率密度関数のみについて考えることにします。
まずは和の公式から。
正規分布に従う確率変数に限らず、一般に独立な確率変数
(
自分にとってわかりにくかったのは、以下のポイントだったので、後で思い出せるようにメモしておきます。
- 最終目的は確率密度関数を求めるのですが、まず、確率を計算し、それから微分すること。
- 足し合わせる2個の確率変数が独立であるかどうか確認すること。独立でない場合は別の導出方針を考える必要があります(参考文献[1])。
- 積分順序の交換が可能な条件については積分の前に必ず確認すること。
畳み込み積分の計算。
(
すると…
となります。次は、
が適用できる形に持ち込みたいので、(
と平方完成することができます。
本当に平方完成ができるのかちょっと先行きに不安を覚える(どのくらい不安かというと、この記事の計算くらい不安です。)ところですが、ここは少し我慢して、(
スポンサーリンク
すると…
(
となります。
と計算できます。そこで、これを(
となります。
((
差の公式の計算です。
前節の計算で確率変数の和が従う確率密度関数が計算できたので、次は確率変数の差
独立な確率変数
和の場合と同様に、(
になります。よって、(
と計算できます。
(
まとめのようなもの
ここまでの計算で、確率密度関数が正規分布になる独立な確率変数の和と差が従う確率密度関数について計算することができました。計算の結果得られた結論はいたってシンプルかつ基本的なものかもしれませんが、結論だけを暗記しているだけだと、いざというときに使えない気がしたので、思い出しついてに計算してみた次第です。
なお、今まで数学的な話題が含まれている記事については、「数学的チラシの裏」というカテゴリーを設定していましたが、カテゴリー名としていろいろとアレな感じもしていたので、「pandaの大計算用紙」というカテゴリー名に変更しました。この方が本サイトのタイトルとの整合性も取れて、なかなかいい感じだと思います(※個人の感想です)。
また、ついでと言っては何ですが確率密度関数が標準正規分布になる独立な確率変数の積が従う確率密度関数も計算してみました。変形Bessel関数が登場します。詳しくはこちらを参照です。
この記事は以上です。
参考文献
- [1]確率変数の和の分布を計算する【確率論、畳み込み】
- [2]独立確率変数の和の分布1
- [3]独立確率変数の和の分布2
- その他、各大学の先生方の講義資料多数。